数十年に一度しか開花しないと言われるリュウゼツラン。
その花が近所に咲いていると聞いて撮影してきました。
実は意外な歴史やエピソードがたくさんあって、そしてあの有名なお酒「テキーラ」の原料としても知られています。この記事ではそんな魅力をたっぷりと紹介し、その歴史や意外な一面を学びながらその魅力に迫っていきましょう。
今回はニコンZ5と28㎜の単焦点レンズで撮影。
・リュウゼツランを写真で見てみたい人
・リュウゼツランをどんな花か知りたい人
・リュウゼツランとテキーラの関係を知りたい人
一生に一度花を咲かせるリュウゼツラン
数十年に一度しか開花しないリュウゼツランが今年は各地で開花しているとのこと。
気温の上昇でメキシコなどに自生する、リュウゼツランが育ちやすい環境になったのではないかとも言われています。
リュウゼツランとは?
リュウゼツランてどんな花なの?
リュウゼツラン(Agave)は、アガベ属に分類される植物で、メキシコを中心とした乾燥地帯に自生しています。
リュウゼツランは、アロエと似たような見た目をしているが実際は全く別の種類。 大きなロゼット状態の葉が特徴的で、葉の先端には鋭いトゲがあるから、触るとちょっと痛いかも、その迫力ある姿は、風景写真や植物写真の主題としても人気。 特にメキシコの乾燥した土地に生息しているリュウゼツランの風景は撮影スポットとして有名です。
また、リュウゼツランはとても長寿の植物でもあります。 成長には10年から30年もの時間がかかり、一度花を咲かせると枯れてしまう。そのため、リュウゼツランの花が咲く瞬間はとても貴重で、地元の人々にとっても特別な出来事だったのです。
リュウゼツランとテキーラの関連
実は、テキーラはリュウゼツランの一種である「アガベ・アソール・テキラナ(Agave tequilana)」を原料として作られています。生命力が強く他の植物が育ちづらい乾燥した環境でも元気に育ちます。そのリュウゼツランの茎からテキーラが作られます。
アガベの芯の部分「ピーニャ」と呼ばれる部分が使われます。それを発酵させて蒸留することで、あの独特の香りと味わいのあるお酒テキーラが生まれます。
テキーラの歴史
テキーラの歴史を教えて!?
起源と歴史
テキーラとはメキシコの酒である。 その起源は古く、16世紀に遡ることができる。 もともとはメスカルとして知られるアーガベの酒がスペインの入植者によって蒸留され、テキーラへと進化したのが始まりだ。 テキーラが生まれるきっかけとなったのは、スペイン人がアーガベを栽培していた頃のことだ。
彼らはこの植物を利用してパルケ(酒)を作っていたが、これが後にアーガベを蒸溜して作られるテキーラへと発展することになる。
テキーラという名前は、メキシコのハリスコ州にある「テキーラ」という町に由来しています。 この地域は、テキーラの生産地として世界的に有名で、恐るべき生産基準に従って作られるテキーラのみが、その名メキシコ政府が定めた産地呼称制度により、ハリスコ州とその周辺の一部で生産されたもののみが「テキーラ」として認められるのです。
ブルーアガベとテキーラの関係性
テキーラの製造に欠かせないのが「ブルーアガベ」という種類のリュウゼツランです。 この植物は、甘い芯(ピニャ)を持ち、その糖分がテキーラの醸造過程で発酵することで生まれます。約7〜10年かけて成熟し、その後に収穫されてテキーラの原料として使われます。
かつてブルーアガベがテキーラに使われるのかというと、他のアガベ種と比べて高い糖度を持っており、発酵させると独特の愛情と香りが引き出されるからです。 100%使用することが義務付けられた製品と、51%以上のブルーアガベを使用し、他の糖分を補う「ミクスト」タイプがあります。
ブルーアガベから生まれたテキーラは、その深い味わいと香りで世界中の人々を魅了しています。 メキシコ文化を象徴する飲み物として、現地では特別なイベントや日常の一杯として親しまれているのです。
実際に見たリュウゼツラン
横浜・上永谷でリュウゼツランが開花!
横浜市港南区上永谷の環状2号線沿いで、リュウゼツランが開花し話題に。数十年に一度しか咲かない珍しい植物で、高さはなんと8~10メートルに。開花の様子は圧巻で、まるで巨大なアスパラガスみたい!とSNSでも話題です。
現地は両サイドは、大型トラックや大型バスなどがガンガン走る片側3車線の幹線道路です。その真ん中に8mのリュウゼツランが咲いているのは驚きです。
見に行った日も沢山の人が、珍しいリュウゼツランを一目見ようとカメラを手に訪れていました。
現在のリュウゼツランは!?※2025年1月追記
首都圏には、2024年8月大型で勢力の強い台風10号が接近。リュウゼツランは高さ8mに達し、茎も「木の幹」のように太く硬いため、風で倒れると周囲に危険を及ぼす可能性があります。
そこで、環状2号線を管理する横浜市港南土木事務所は、8月29日にこのリュウゼツランを伐採、撤去したようです。
元々このリュウゼツランは市が植えたものでなく、行政側にとって本意ではない存在。両サイドは片側3車線の幹線道路。倒れて危害が及べば、管理責任を追及されかねません。通常は伐採するしかありませんが、思わぬ人気の高さに、ひとまず「支柱を立てて倒れないようにする」という保全措置を取りました。
それでも自然災害、台風の前にはなすすべもなく伐採を決めたということです
リュウゼツランとテキーラに関連したよくある質問
リュウゼツランからテキーラはどのように作られるのですか?
テキーラはリュウゼツラン・ブルーアガベの心(ピニャ)を蒸して糖を抽出し、発酵・蒸留して作られます。特定の地域で生産される必要がある点も特徴ですね。
リュウゼツランはどのような植物ですか?
リュウゼツランは多肉植物で、乾燥地帯に適応したアガベ属の植物です。その特徴的な形状とテキーラの原料として知られています。
リュウゼツランとサボテンはどのように違いますか?
リュウゼツランはアガベ属の植物で、サボテンは全く異なる分類です。リュウゼツランは葉が多肉質でトゲがありますが、サボテンには棘と茎が主な特徴ですね。
リュウゼツランとアロエの違いは何ですか?
リュウゼツランとアロエは見た目が似ていますが異なる植物です。リュウゼツランはアガベ属で乾燥地帯に自生し、アロエはユリ科で医療や美容用途にも使われます。
テキーラに使用されるアガベとは何ですか?
アガベはリュウゼツラン属の植物で、特にブルーアガベ(青リュウゼツラン)がテキーラの原料として使用されます。糖分が豊富で発酵に適しています。
リュウゼツランから他のお酒を作ることはできますか?
はい、リュウゼツランからはテキーラ以外にもメスカルというお酒が作られます。ただし、地域や製法により名前や味わいが異なるのが特徴です。
まとめ
リュウゼツランとテキーラは、控えめ植物とお酒という関係を超えて、メキシコの文化や歴史を象徴です。そしてリュウゼツランの一種であるブルーアガベから作られるテキーラは、長い歴史とともに発展する。
テキーラは、メキシコのハリスコ州を中心とした限られた地域でしか作ることができず、その土地の風土とリュウゼツランの豊かな味わいをそのまま閉じ込めている。土地と歴史を一緒に楽しむということでもあります。
リュウゼツランはその力強い姿と乾燥した大地に根を張り逞しい。 テキーラを片手にその背景のある歴史や文化に思いを馳せると、いつも違った特別な味わいを感じられるんじゃないか。次にテキーラを飲む機会があったら、ぜひリュウゼツランのことを思い出してみてください。
リュウゼツランの魅力とそれをもとに生まれたテキーラの奥深さを知ることで、ただのお酒以上の価値が見えてくる。 是非、リュウゼツランとテキーラの魅力を楽しんで!
ショットで乾杯してクイッと飲めばリュウゼツランの大地と歴史を感じることでしょう。
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